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ガスプロの羽と中ポンド帯の相性

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2週間前の弓具テストのうちの一つのまとめを書きます。

ガスプロの羽についてのテストです。ガスプロは2010年から製造がはじまった商品で、過去の記事を調べてみると、弊社では2年前の2011年の7月1日に初めて仕入れてのテストを行っています。

ヨーロッパ選手権とか…スピンウィングの独占を止めるかもしれない羽。
http://jparchery.blog62.fc2.com/blog-entry-761.html


実射テストで大変良い結果を残し、また、同時にお客様へも評価用として10パック程度提供し、良い評価が多かったと記憶しています。その後、8月にコンパウンド用のガスプロベインの販売を開始しました。

GAS PROの取り扱い開始
http://jparchery.blog62.fc2.com/blog-entry-801.html


当時はまだ当店だけで販売していましたが、その後、新たに国内で代理店になるところも現れ、今年の2月にパートナーとして累計100万枚製造記念の記念品を頂きました。おめでとうございます。


実射テストをしてから、この羽の事は評価していますし、多くの試合で結果も残しているのですが、お客様へアドバイスするときに、いまいちすっきりしない点があり、今回のテストになりました。詳細に関しては前回の記事をご覧ください

ガスプロの優位性は羽が起き上がっていないため、クリアランスがよく、かつ、風に強いことです。風にスピンの矢の高さが15.6mmに対して、ターゲット専用に開発されたガスプロ・ターゲットでは11.9mmしかありません。この値が少ないほど風に対して強くなりますが、そうすると極論はベアシャフトが一番良いという話になってしまいます。

風に対する強さとともに、羽に求められているのは、修正力です。風への強さと修正力、このバランスの中で羽を選択する必要があります。加えて、低ポンドの場合は、羽の重さも重要になります。

初期のころ、ガスプロの羽は低い(小さい)ので、修正力も弱く、矢速が落ちにくいので、低ポンドの方にもお勧めできるのではないかと思っていましたが、やはり、この羽のネックは重さにあります。ガスプロ・ターゲットの重さは332.4grで、最新のゴム羽とは0.6grの違いしかありませんでした。スピンは327.8grで4.6grも違います。

ゴム羽に近い・ほぼゴム羽と同じ重さであるために、低ポンドアーチャー(~30ポンド)には、やはりお勧めできないです。一方で、高ポンドのアーチャーではガスプロは多くの実績をすでに残しており、世界中で多くのトップアーチャーが使用しています。

今回のテスト中心的なテーマは、中ポンド帯のお客様(30~36ポンド)には、どの程度お勧めできるのかということでした。

過去の記事のコメントではこんなことを書いています。

(ドイツの新しいシャフトメーカー)のコメント欄
http://jparchery.blog62.fc2.com/blog-entry-1253.html#comment1863



>ガスプロ・スピンベインからエフィシェントに張り替えたのですが、
>サイトが少し落ちました。理由を教えてください。

サイトが落ちるかどうかは人それぞれです。サイドが落ちる場合は回転数が上がりすぎている可能性があります。柔らかいACEなどで発生します。逆にお客様がX10の450のような重いシャフトを使っていて、サイトが落ちた場合は、違う原因が考えられますが、詳しくはもう少しお客様の情報がないと分析できません。

>あと、一般的にガスプロよりスピンウィングの方がよく飛ぶと言われますが、その理由も教えてください。

自分はそうは思いません(ガスプロの方が優れているとは思っていません)。一番の違いは羽の硬さです。柔らかい羽根が合う方もいれば、硬い羽根が合う方もいらっしゃいますので、一概には言えません。



このコメントはシューターテスト時点でのものです。今回のテストはシューティングマシンを使っています。前者の返信に関してはこのまま訂正するところはありませんが、後者の返信に関しては、読み返すと修正する必要があると思います。

自分の仮説では、ガスプロの羽は小さいので、風に対して強いものの、スピンよりも修正力は弱く、減速率も低いので、中ポンド帯のお客様ではスピンよりも良いのではないかというものでした。重さによる差を引けば、矢速は同じだと思っていましたが、今回のテストで、重さによる差を差し引いても、0.2~0.5%スピンよりも、矢速が出ません。予想外です。


まとめると

・(良い点) ガスプロの羽は小さいが修正力はスピン同等レベルである。
・(悪い点) ただし、スピンと同等レベルにシャフトを回転させ、同一条件下でも、サイトはわずかに下がる



ですので、ガスプロは高ポンド(36ポンド以上)で風対策をしたい方には絶好の羽です。低ポンド(~30ポンド)では、今まで通り、スピンウィングがお勧めです。中ポンド(30~36ポンド)では、ガスプロではターゲットよりも、ノーマルのガスプロが良いと思います、もしくは、スピンウィングの方が良いでしょう。

*低・中・高ポンドのカテゴライズは今回の結果を見て、今回の結果分析のためのものです。別の記事でも36ポンド以上は高ポンドとして表現しているとは限りません。

テーマ : アーチェリー
ジャンル : スポーツ

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標準のリムボルトの位置というのは、締め込んだ状態から何回転緩めた位置なのでしょうか?

また、リムボルトを調整することで、どれだけポンドを上げ下げ出来るのでしょうか?

先日は丁寧な回答ありがとうございました(≧∇≦)

最後にもう一つだけ質問させて下さい。
昔の記事に引き尺と弓の長さに関する記事があったと思うのですが、あそこでいう引き尺というのは、矢の長さからクリッカーとプランジャーまでの長さを引いたもののことを指すのでしょうか?

よろしくお願い申し上げますm(_ _)m

Re: タイトルなし

> 標準のリムボルトの位置というのは、締め込んだ状態から何回転緩めた位置なのでしょうか?

HOYTが2回転半、それ以外のメーカーは4回転です。

> また、リムボルトを調整することで、どれだけポンドを上げ下げ出来るのでしょうか?

薄いリムであれば4.5回転程度、厚みのあるリムですと3.5回転程度です。4回転で約10%なので、40ポンドのリムであれば、4ポンドほどになります。


> 標準のリムボルトの位置というのは、締め込んだ状態から何回転緩めた位置なのでしょうか?
>
> また、リムボルトを調整することで、どれだけポンドを上げ下げ出来るのでしょうか?

Re: タイトルなし

> 昔の記事に引き尺と弓の長さに関する記事があったと思うのですが、あそこでいう引き尺というのは、矢の長さからクリッカーとプランジャーまでの長さを引いたもののことを指すのでしょうか?

弓を選ぶときに使用する引き尺は、「矢の長さからクリッカーとプランジャーまでの長さを引いたもの」に1.75インチ(4.4cm)を足した長さです。

クリッカーからプランジャーまでの長さは人それぞれですので、業界の基準値としてこの距離を1.75インチとみなすことにしていますので、1.75インチを足して引き尺を計算してください。


> 先日は丁寧な回答ありがとうございました(≧∇≦)
>
> 最後にもう一つだけ質問させて下さい。
> 昔の記事に引き尺と弓の長さに関する記事があったと思うのですが、あそこでいう引き尺というのは、矢の長さからクリッカーとプランジャーまでの長さを引いたもののことを指すのでしょうか?
>
> よろしくお願い申し上げますm(_ _)m

No title

ハンドルをINNOMAX(リムはINNOEXPRIME)かION-X(リムはF7ウッド)で考えているんですが、同ポンドで考えて、弓の引きやすさや振動吸収性(ロッドなし)はどちらがすぐれているんでしょうか?

あと個人的に気になっていることなんですが、WINはハンドルを中国、リムを韓国と分けて製造していますが、人件費とか工場を建てられないとか、何か理由はあるんでしょうか?
レジェンドのクイーバーなどもそうですが、アーチェリー製品には結構中国製が見られますが、アーチェリーにおける中国製はどれくらい信用度(技術力?)があるのかも気にはなります。

おおむね賛同です

 おはようございます。

前回のレポートから、興味深く拝見しておりました。

ちょうど、スピンからガスプロターゲットエフィシエントに乗り換えたばかりの者です。

私はリカーブ競技者で、半年前まで実質40ポンド、X10-500番・100グレイン・スピン45㎜で射っていましたが、ターゲットエフィシエントを試してみて「横方向のブレ」が小さくなりました。ベインの背が低い分、風に対して強いのだと思っていましたが今回のレポートを拝見してやはりそうだったかとひとりで得心しています。また、サイトについては全く変わりませんでした。

私にとっては、スピンより良い的中をもたらしてくれています。

あとは、単価がもうすこし下がってくれればいう事なしですね(苦笑)

Re: No title

> ハンドルをINNOMAX(リムはINNOEXPRIME)かION-X(リムはF7ウッド)で考えているんですが、
>同ポンドで考えて、弓の引きやすさや振動吸収性(ロッドなし)はどちらがすぐれているんでしょうか?

弓の引きやすさはINNO MAXのほうがよいです。ハンドルはINNO MAXのほうが重く、ハンドルが重いほど、リムは引きやすくなります。リム単体の柔らかさでは、HOYTのほうが柔らかいです。

ハンドル・リム単体の振動吸収性能は…そもそもハンドル・リムは振動を発生させる部分ですので、振動吸収というよりは振動の発生になるかと思います。INNO MAXのほうがよいと思いますが、正確なデータは取っていません。

> あと個人的に気になっていることなんですが、WINはハンドルを中国、リムを韓国と分けて製造していますが、人件費とか工場を建てられないとか、何か理由はあるんでしょうか?

はい。工場を建てられないです。

http://goo.gl/maps/ZRrpE

上記リンクはgoogleマップの地図です。白屋根がW&W本社です。確認していただければわかるかと思いますが、工業団地のような立地にあり、工場を拡張するためのスペースが確保できません。

新規の工場を韓国の別の場所ではなく、中国にしたのはいろいろと理由がありますが、お客様にとって価値のある情報ではないかと思います。

> レジェンドのクイーバーなどもそうですが、アーチェリー製品には結構中国製が見られますが、アーチェリーにおける中国製はどれくらい信用度(技術力?)があるのかも気にはなります。

中国製・アメリカ製といった見方はしていないのです。現状どう考えても、産地の差よりも、メーカーの差のほうが大きいです。また、アーチェリー業界のメーカーは把握できないほどは多くないので、産地で色分けしたりはしません。

中国メーカーに関して言えば、製造技術は悪くないものの、それ以外のレベルが低いところが多いです。

韓国メーカーがアメリカメーカーのOEM製造で成長してきたように、中国メーカーの多くは日本・韓国・アメリカメーカーのOEMをして成長してきました。

そのために、製造技術は持っていても、マーケティングや、小売り側の事情に対する理解が全くないとこが多く、直接取引するのはかなり手間がかかります。他社はわかりませんが、弊社では中国メーカーの商品を仕入れるときは、余計にコストがかかっても、かならず代理店を中間に挟んで取引します。

Re: おおむね賛同です

コメントありがとうございます。

> あとは、単価がもうすこし下がってくれればいう事なしですね(苦笑)

頑張りたいのですが…ユーロが高くて困っています。。。


>  おはようございます。
>
> 前回のレポートから、興味深く拝見しておりました。
>
> ちょうど、スピンからガスプロターゲットエフィシエントに乗り換えたばかりの者です。
>
> 私はリカーブ競技者で、半年前まで実質40ポンド、X10-500番・100グレイン・スピン45㎜で射っていましたが、ターゲットエフィシエントを試してみて「横方向のブレ」が小さくなりました。ベインの背が低い分、風に対して強いのだと思っていましたが今回のレポートを拝見してやはりそうだったかとひとりで得心しています。また、サイトについては全く変わりませんでした。
>
> 私にとっては、スピンより良い的中をもたらしてくれています。
>
> あとは、単価がもうすこし下がってくれればいう事なしですね(苦笑)

No title

>ガスプロは高ポンド(36ポンド以上)で風対策をしたい方には絶好の羽です。
>低ポンド(~30ポンド)では、今まで通り、スピンウィングがお勧めです。
>中ポンド(30~36ポンド)では、ガスプロではターゲットよりも、ノーマルのガスプロが良いと思います、もしくは、スピンウィングの方が良いでしょう。

・スピンウイング
・ガスプロ ターゲット
・エリ べイン
上記3種類を使用し70mの距離でグルービングの評価を行っている最中ですが、それぞれを150本ずつ射った段階では明確な差が出ません。(風は無風~軽い風程度)
シューターのレベルが低いのでしょうか?
ポンドは今回の高ポンドに属しゴールドバッジレベルです。

実射テストで明確な差がみられない場合、何を基準に選べば良いのでしょうか?(一番当たり障りのない羽?ってどれなんでしょう)

Re: No title

>上記3種類を使用し70mの距離でグルービングの評価を行っている最中ですが、
>それぞれを150本ずつ射った段階では明確な差が出ません。(風は無風~軽い風程度)
>シューターのレベルが低いのでしょうか?
> 実射テストで明確な差がみられない場合、何を基準に選べば良いのでしょうか?(一番当たり障りのない羽?ってどれなんでしょう)

今回のテストはシューティングマシンで行っているので、シューターのレベルが結果(グルーピング)に関しての考察を得ることはあまりありません。

弓具を一般論として評価するのであれば、シューターにも高いレベルが必要ですが、自分に合った道具を選ぶためのテストであれば、シューターのレベルといった問題とは関連がないです。

風がシャフトに影響を与えない状態でテストしたということですので、ガスプロの特性を生かすことは難しかったのではないかと思います。

ちなみに、すべて同じ結果だったのは良いことです。ベアシャフトの状態でチューニングが適正であるほど、羽による差が出なくなります。羽を変えるとグルーピングが大きく変化するのは、ある意味でチューニングが少しずれている証拠でもあるので、同じ結果だったことはお客様のチューニングが非常に良い状態にあることを示しています。

すべての羽で同じ結果でだったのでしたら、最も安いスピンウィングを購入するので良いのではないかと思います。



> >ガスプロは高ポンド(36ポンド以上)で風対策をしたい方には絶好の羽です。
> >低ポンド(~30ポンド)では、今まで通り、スピンウィングがお勧めです。
> >中ポンド(30~36ポンド)では、ガスプロではターゲットよりも、ノーマルのガスプロが良いと思います、もしくは、スピンウィングの方が良いでしょう。
>
> ・スピンウイング
> ・ガスプロ ターゲット
> ・エリ べイン
> 上記3種類を使用し70mの距離でグルービングの評価を行っている最中ですが、それぞれを150本ずつ射った段階では明確な差が出ません。(風は無風~軽い風程度)
> シューターのレベルが低いのでしょうか?
> ポンドは今回の高ポンドに属しゴールドバッジレベルです。
>
> 実射テストで明確な差がみられない場合、何を基準に選べば良いのでしょうか?(一番当たり障りのない羽?ってどれなんでしょう)

スピンウィング エリート との比較も気になります。

Re: タイトルなし

この羽は2年間以上1パックも売れていないので…。

エリートに関しては、スピンよりも回転が上がる羽ですが、スピンで回転が不十分であるというお客様の意見は、自分の耳に届いている範囲では聞きません。ノーマルスピンの修正力(回転力)で不十分に感じられる場合は、チューニングが合っていない可能性が高いので、より修正力がある羽にするというアドバイスより、チューニング・セッティングの見直しをお客様にお勧めしますし、それによって問題が解決することがほとんどです。

> スピンウィング エリート との比較も気になります。

FIVICS CEX7ロッド白黒モデルの被さっている部分(キャップとか金具とかブッシングと呼ぶのでしょうか?)は黒色でしょうか?それとも銀色でしょうか?

黒/白モデルのほうだと、写真によっては銀色に見えたり黒色に見えたりします。

かぶさっている部分の色によってvバーの色も決めたいので、この部分の色について(例えばカルノなどの)銀色のVバーとの写真をあげてくれると嬉しいです。

羽の選択

回答ありがとうございます。

>ちなみに、すべて同じ結果だったのは良いことです。ベアシャフトの状態でチューニングが適正であるほど、羽による差が出なくなります。羽を変えるとグルーピングが大きく変化するのは、ある意味でチューニングが少しずれている証拠でもあるので、同じ結果だったことはお客様のチューニングが非常に良い状態にあることを示しています。

なるほど、そういう見かたがあるのですね。参考になります。

今回の検証で思ったのですが、指導者が選手の特徴(実質ポンドや羽との相性)を十分に検証せず盲目的に「スピンウイング」を薦めるのはなぜなのでしょう。確かに今までの実績は確固たるものがあるのでしょうが、今はガスプロなど風に強いといわれる羽も出ていますし、様々な条件下で実射検証を行い、その選手に合った羽の選択する補助を行うのも指導者の重要な役目と考えるのですが。「取りあえず」とか「みんなが(オリンピック選手も)使ってるから」的な言葉や『(柔らかいオリジナルスピン以外の硬いガスプロみたいな羽は)ミスを拾いやすいから使わない方が良い(←しかしちゃんと検証実験しての結果かどうかは不明…そのようなデータがどこかにあるのでしょうか?)』と(半ば選手の選択の余地なしに)薦められているので。
また同じ「スピンウイング」でも色により回転数が違う(硬さが違う?)ので、厳密にはそれぞれの選手の特性(ポンドやリリース?)に合った色を選択となっている(?)ようですが、どの程度のレベルの選手から気にしなければいけない(逆にどのレベル以下なら気にしなくて良い)ものなのでしょうか?(例えばシングルで1△△△点以上、70mダブルで6□□点以上など)

Re: タイトルなし

ディスプレイによって見え方がいますが、#151515という色が最も近いかと思います。

こちらのサイトでご確認ください。
http://www.tagindex.com/color/color_gradation.html

申し訳ございませんが、カルノVバーはテスト用サンプルとして、おいてあるものがないので比較の写真はございません。ご理解ください。


> FIVICS CEX7ロッド白黒モデルの被さっている部分(キャップとか金具とかブッシングと呼ぶのでしょうか?)は黒色でしょうか?それとも銀色でしょうか?
>
> 黒/白モデルのほうだと、写真によっては銀色に見えたり黒色に見えたりします。
>
> かぶさっている部分の色によってvバーの色も決めたいので、この部分の色について(例えばカルノなどの)銀色のVバーとの写真をあげてくれると嬉しいです。

Re: 羽の選択

>指導者が選手の特徴(実質ポンドや羽との相性)を十分に検証せず盲目的に
>「スピンウイング」を薦めるのはなぜなのでしょう。

このブログではあくまで道具屋の仕入れ担当として書きています。指導者としては、高校生と大学生しか教えたことはないです。社会人の指導についてはあまりわかりません。

学生の指導者として回答すると、まずはそれどころではないという所かと思います。高校生も大学生も5月のゴールデンウィーク後から本格的に新人指導がはじまり、高校では、翌年4月~6月のインターハイ予選(シングル)までにある程度の選手に仕上げる必要があります。大学では、翌年の3月~4月までにショートハーフである程度の結果を出せる選手に仕上げていく必要があります。

自分が今時の若者は…というのもおかしいですが、自分の経験から言いますと、新人指導はまず「まっすぐ立つ」ことから指導が必要です。多くの新入生はまずまっすぐ立ちことができません。そこからスタートするので、教えることはかなり多く、早くても2年目の後半くらいにならないと、そこまで指導を進めることができません。

「特徴」というのはあくまでも、ある程度射型が固まってから生まれるものであり、射型が完成しないうちは「癖」でしかありません。それを特徴としてそれに道具を合わせていくよりも、当分はその「特徴」を修正していくことが必要です。射型の完成までには、週4程度の練習量で、3~4年はかかると思います。そこにたどり着く前に手を離れる選手の方が多いです。

>その選手に合った羽の選択する補助を行うのも指導者の重要な役目と考えるのですが。

はい。専任のコーチで指導している選手のレベルが「特徴」を持つといえる選手であれば、その通りですが、実際には、知識的な制約(指導者の努力不足)よりも、時間的な制約や、それ以前にある程度も射型が完成していないなどが理由で、行えないのかと思います。


>(柔らかいオリジナルスピン以外の硬いガスプロみたいな羽は)ミスを拾いやすいから使わない方が良い
>(←しかしちゃんと検証実験しての結果かどうかは不明…そのようなデータがどこかにあるのでしょうか?)』

ここでのミスがクリッカーが落ちる前に射ってしまう事や、レストアップなどのクリアランス時に羽がレスト・クリッカー・プランジャーチップにヒットしてしまうトラブルを指しているのであれば、その通りです。データはありませんが、羽が当たってしまうとき、硬い羽の方がシャフトに大きな影響を及ぼすのは、理解いただけるかと思います。

一方で、より一般的な、押し手がまっすぐ押せてなかった、リリースを引っかけた、自分のタイミングでクリッカーが落ちなかった(けど、きちんと落としてから射った)、風にあおられたなどのミスの場合、ミスを拾いやすいということはありません。硬い羽がミスを拾いやすいのは、初心者、もしくは、ターゲットパニックになっている選手にのみに言えることです。

>どの程度のレベルの選手から気にしなければいけない

ロングはいろいろなものによって制約を受けます。例えば、技術があっても、ポンドが低いと長距離では点数は出ません。その点では、アーチャーの純粋な技術を評価するためには、短距離の方が優れていると思います。

アーチェリーの基本である・まっすぐ立つ・まっすぐ引く・まっすぐ押すという3点がきちんとできていれば、高性能な道具なら、ショートハーフで670点程度は射てます。ここまでは「とりあえず実績のある羽」でも良いと思います。670点から680-700点を目指すためには、技術だけでは到達できないものがあります。優れたチューニングと正しい道具の選択が必要になってきます。

ですので、レベル的にいえば、ショートハーフで自己ベストが670点以上、もしくは、自分が気になった時点(いったん気になってしまったら、技術的レベルに関係なくそれは解決すべきです、でないと無意識の中でパフォーマンスに迷いが出ます)で、いろいろと試されてはいかがでしょうか。



> 回答ありがとうございます。
>
> >ちなみに、すべて同じ結果だったのは良いことです。ベアシャフトの状態でチューニングが適正であるほど、羽による差が出なくなります。羽を変えるとグルーピングが大きく変化するのは、ある意味でチューニングが少しずれている証拠でもあるので、同じ結果だったことはお客様のチューニングが非常に良い状態にあることを示しています。
>
> なるほど、そういう見かたがあるのですね。参考になります。
>
> 今回の検証で思ったのですが、指導者が選手の特徴(実質ポンドや羽との相性)を十分に検証せず盲目的に「スピンウイング」を薦めるのはなぜなのでしょう。確かに今までの実績は確固たるものがあるのでしょうが、今はガスプロなど風に強いといわれる羽も出ていますし、様々な条件下で実射検証を行い、その選手に合った羽の選択する補助を行うのも指導者の重要な役目と考えるのですが。「取りあえず」とか「みんなが(オリンピック選手も)使ってるから」的な言葉や『(柔らかいオリジナルスピン以外の硬いガスプロみたいな羽は)ミスを拾いやすいから使わない方が良い(←しかしちゃんと検証実験しての結果かどうかは不明…そのようなデータがどこかにあるのでしょうか?)』と(半ば選手の選択の余地なしに)薦められているので。
> また同じ「スピンウイング」でも色により回転数が違う(硬さが違う?)ので、厳密にはそれぞれの選手の特性(ポンドやリリース?)に合った色を選択となっている(?)ようですが、どの程度のレベルの選手から気にしなければいけない(逆にどのレベル以下なら気にしなくて良い)ものなのでしょうか?(例えばシングルで1△△△点以上、70mダブルで6□□点以上など)

*注

Google検索などで過去の記事がヒットする場合がありますが、古い日付の記事に関しては情報がすでに正しくない場合がありますのでご注意下さい。例えば、ハンドルなどでマイナーチェンジがあった場合、新しい記事で告知はいたしますが、過去の日付の記事までさかのぼっての情報の修正は行っておりません。一般的に6ヶ月以上前の記事を読まれる場合はご注意ください。

過去の記事のうち、保存する価値のあるものは下記のサイトに転載しています。
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